Beppino Rampin and MARINI in Roma(ローマのベッピーノ・ランピンとマリーニ)
CATEGORY靴・服飾

【Beppino Rampin(ベッピーノ・ランピン)】
住所:Via Quintino Sella, 31, 00187 Roma
価格:ビスポーク・シューズ、1,200ユーロ~。サンプル・シューズ、800ユーロ~。
仮縫いなし、15日で完成。サンプルシューズについては複数購入すると割引してくれるそうです。英語不可。

豊富に揃うサンプルシューズは、前述のとおり購入も可能です。イタリアのクラシックなビスポーク・シューズらしく、コバが張り気味で、幅のあるスクエアトウやラウンドスクエアトウが多いです。

サンプルシューズの一つ。

メンズのサンプルは奇をてらわない、プレーンな雰囲気ですね。

U字を小さめにして、トウ中央に入るスティッチを長めにとるのも、イタリアのクラシックシューズではお馴染みのデザインです。

レディースのサンプルも多く、メイカーによっては作りたがらない、ハイヒールも手がけております。



ご覧のとおり、レディースについては装飾のあるデザインも多いですね。

店主のBeppino Rampin(ベッピーノ・ランピン)さんは、イタリア共和国功労勲章(Ordine al merito della Repubblica Italiana)の、6階級あるうちの4番目に当たるコンメンダトーレ(Commendatore)を受賞しており、その賞状です。日付は1997年6月2日となってますね。

こちらはラツィオ州(州都がローマ)より授与された、"Il gonfalone d'oro(黄金の旗)"と言う賞の賞状です。1985年4月22日、Teatro Brancaccio(テアトロ・ブランカッチョ、ローマにある劇場)にて、芸術と仕事における、ショー劇場の国際リーダー賞とも書かれております。

こちらは"Il sagittario d'oro(黄金の射手座)"と言う賞の賞状です。1983年11月14日、フロジノーネのネストル劇場にて、国際人気賞、靴の芸術、とも書かれております。
僕がイタリア語を話せないため、ランピンさんご自身に確認はしておりませんが、もしかしたら、劇場向けの靴も作っていたのかもしれないですね。

店内に飾られてある、ランピンさんご自身の顔の像です。

店舗の外観です。

【MARINI(マリーニ)】
住所:Via Francesco Crispi, 97, 00187 Roma
価格:ビスポーク・シューズ、2,000ユーロ~。コードヴァンやガルーシャ使用の場合は3,000ユーロ~。クロコダイルやオーストリッチ使用の場合は5,000ユーロ~。ショートブーツは3,000ユーロ~。レディースブーツは3,500ユーロ~。ロングブーツは5,000ユーロ~。ベルトは400ユーロ~。初回注文時はラスト代として+400ユーロ。マリーニの靴をオールソールする場合は400ユーロ。
仮縫い無し。1899年創業、ローマ最古のビスポーク・シュー・メイカーで、過去の顧客にマルチェロ・マストロヤンニ、ジャンニ・アニェッリ、グレゴリー・ペックなどの著名人がいた事でも知られます。そして、かつては古幡雅仁さんも13年~15年まで勤務しておられました。
僕が伺った当時は、Carlo Marini(カルロ・マリーニ)さんが三代目当主として運営されていましたが、そのカルロさんは17年1月にご逝去され、現在はカルロさんの息子である、Daniele(ダニエレ)さんが四代目当主となっております。

創業者である、Giuseppe Marini(ジュゼッペ・マリーニ)氏。

こちらもイタリアの老舗ビスポーク・シュー・メイカーらしく、幅のあるスクエアトウ、ラウンドスクエアトウが多く、コバも張り気味ですね。



ただ、左のようなポインティッドトウに、右のようにコバを抑え、出し縫いを深い位置でかけてスティッチを隠しているモデルもありました。


イタリアらしい、柔らかいリャマ革を用いたローファー。このリャマ革やキッドスキンの場合、カーフと同価格で注文可能です。なお、このサンプルのインソックスには、日本でマリーニを展開しているタイ・ユア・タイのネームが入っておりました。


ガルーシャのブーツ。通常、ガルーシャのハート(スターマーク)は中央に持って来て目立たせる事が多いですが、右のブーツはサイドに持って来ており、これ見よがしでないアクセントとして効いていますね。

マリーニの数あるサンプルの中でも、とりわけ古いハイヒールのサンプル。

そして、このヒールは革を積み上げており、しかもクローバー型!と言うお茶目心、かつ相当な手間と技術を要する方法で作られております。最近のハイヒールのヒールは、木製かプラスティック製、または金属製の一体型ヒールを取り付けて作るのが一般的です。

店舗の外観です。
※情報はいずれも、僕が訪問した2015年6月10・11日時点のものです。
- 関連記事
-
-
London bespoke shoemaking(ロンドンのビスポーク・シュー・メイキング) 2016/03/25
-
靴磨きは13年にして成らずだが一日にして成るんじゃないの? 2011/06/12
-
電子書籍についてのお知らせ 2013/07/27
-
大好き!手染メ屋! 2012/04/28
-
Strugar and Cipele Kolenko in Zagreb(ザグレブのストロガーとコレンコ靴店) 2016/02/03
-
Köln Bespoke Tailor(ケルンのビスポーク・テイラー) 2015/10/30
-