Sartoria Daddio and Sartoria Saturno in Napoli(ナポリのサルトリア・ダッディオとサルトリア・サトゥールノ)
CATEGORY靴・服飾

【Sartoria Daddio(サルトリア・ダッディオ)】
住所:Via Nardones, 17, 80132 Napoli
価格:ビスポーク・スーツ、1,200ユーロ~。
仮縫い2回、20-30日で完成。レディースも作っております。英語は少し可能です。

中央が41年生まれのVincenzo Daddio(ヴィンチェンツォ・ダッディオ)さん。右が息子さんで、71年生まれのMarco(マルコ)さん、左がその弟さんで、75年生まれのFrancesco(フランチェスコ)さん。お三方ともに職人さんです。

マルコさん自らモデルとなって、サンプルスーツを見せて下さいました。胸からウエストにかけてのライン、色気あって美しいですね。

バックスタイル。

黄点線にあるとおり、襟の吸い付き、立ち上がりも見事ですね。

そして、自作の芯地です。

肩の当たる箇所にはあえてハ刺しを入れず、切込みを入れる、ピロッツィさんでも見られた作り方ですね。ただ、ピロッツィさんやサルトリア・ヴィルジーリオさんと違い、台芯とバス芯に、さらにフェルトを乗せる三重構造となっております。

ダーツの取り方もやはりナポリ仕様です。

こちらもマルコさんがモデルになって下さってのチェックジャケット。ナポリらしい、いかにも柔らかかつ軽やかな雰囲気ありますね。

もちろん、ナポリらしい雨降り袖です。あと、ショルダーパッドも見せて頂きましたが、やはりナポリのスーツらしく、とても薄かったです。

袖のボタンホールはナナメが標準仕様で、機能的な意味はないそうですが、ちょっと面白い遊び心です(笑)。なお、ボタンホール、ボタン付、そして縫製には全てシルク糸を使用です。そしてもちろん、手縫いの箇所が多いです。

工房の外観です。

【Sartoria Saturno(サルトリア・サトゥールノ)】
住所:Via Nazionale Delle Puglie n° 372 Casalnuovo di Napoli.
価格:ビスポーク・スーツ、600ユーロ~+生地代。
仮縫い1・2回、2週間で完成。英語不可。

中央が店主で64年生まれのEduardo Saturno(エドゥアルド・サトゥールノ)さん。右が娘さんのKatya(カーティア)さん。左がカーティアさんの旦那さんで、84年生まれのEmanuele Colombo(エマヌエレ・コロンボ)さん。お三方ともに職人さんです。

こちらもナポリのスーツらしく、襟付、ショルダーシームはもちろん、他の箇所も多くが手縫いです。縫製およびボタンホール、ボタン付、全てシルク糸です。

やはり、ナポリのスーツらしいダーツ取りですね。

そして、ナポリらしい雨降り袖。

パッチポケットもナポリらしいですね。

トラウザースも腰回りをはじめ、多くの箇所が手縫いです。

作成途中の芯地はもちろん自作です。

芯が取り付けられた状態です。


ご覧のとおり、ショルダーパッドは大分薄く、ナポリらしい軽やかな着心地につながりますね。

カーティアさんの作業中。

ボタンホールを空けるための工具で、様々な形状を使い分けております。

こう言う具合に使用するわけですね。

アイロンワークに使用するアイロンは7kgと、イタリアらしく重量があるタイプを使用です。

工房はビルの一室にあり、その入口です。
※情報はいずれも、僕が訪問した2015年6月1・3日時点のものです。
※17年2月2日23時20分、記事を一部修正しました。
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