Sartoria Ciardi in Napoli(ナポリのサルトリア・チャルディ)
CATEGORY靴・服飾

【Sartoria Ciardi(サルトリア・チャルディ)】
住所:Via Giuseppe Fiorelli, 12, 80121 Napoli
価格:ビスポーク・スーツ、2,500ユーロ~。ビスポーク・シャツ、200ユーロ~。
ビスポーク・スーツ、仮縫い2回、1-2カ月で完成。ビスポーク・シャツ、仮縫い1回、20日で完成。英語は少し可能です。

中央が34年生まれでナポリの伝説的サルトリア、アンジェロ・ブラージで修行された、創業者のRenato Ciardi(レナート・チャルディ)さん、左が息子さんで僕が伺った当時は50歳のVincenzo(ヴィンチェンツォ)さん、右がその弟さんで、僕が伺った当時は47歳のRoberto(ロベルト)さん。お三方ともに職人さんです。

工房の様子です。縫製はナポリのスーツらしく、シルク糸による手縫いの箇所が多いですが、一部ミシンを使う場合はコットン糸を使用です。

80歳を超えて、なお現役のレナートさん。手縫い作業に勤しんでおられました。

息子さんたちも職人さんで、しっかり技術継承が行われていますね。

他にも職人さんがおります。

まとめ作業中でして、ボタンホールとボタン付もシルク糸を使用しておりました。

やはり、ナポリらしいダーツ取りですね。

台芯に使われる100%リネン生地でして、これをお客さんの体型に合わせてカットして使用します。もちろん、出来合いの芯地は使いません。

芯地は前出の100%リネンの台芯にバス毛芯を乗せ、さらに柔らかいタイプのフェルトも乗せる、三重構成だそうです。

肩の当たる箇所にはハ刺しは入れずに切れ込みを入れる、他のナポリのサルトリアでも見られる仕事ですね。

襟芯は台芯とは違う麻素材を使用です。なお、ハ刺しもシルク糸です。

トラウザースも手縫いが多いですね。お尻中央のスティッチはコットン糸を使うテイラーも多いですが、チャルディさんはその箇所もシルク糸だそうです。これは、テイラーごとの考え方の違いが伺えますね。

ビスポーク・シャツのカラーステイは一般的なプラスティック製ではなく、マザー・オブ・パール製と高級感ありますね。シャツの縫製はポリエステル糸で、ボタン付とボタンホールはシルク糸だそうです。やはりナポリのハンドメイド・シャツにおいて、コットン以外の糸を使用するのは普通のようです。

ビスポーク・スーツのサンプル。

もちろん、ナポリらしく雨降り袖ですね。

肩幅は狭めが多く、「狭い方が腕が動かしやすい」とお話されていました。

ただ、こちらのサンプルは肩幅を広めにとってありますね。

店内の様子です。




レナートさんの銅像も飾られていました。

お店の入口です。
※情報はいずれも、僕が訪問した2015年6月3日時点のものです。
※17年2月4日17時55分、記事を一部修正しました。
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