Vadruccio Vittorio and Barone in Milano(ミラノのヴァドルッチョ・ヴィットーリオとバローネ)
CATEGORY靴・服飾

【Sartoria V.Vadruccio(サルトリア・ヴィ・ヴァドルッチョ )】
住所:Via Sant'Antonio, 14, 20122 Milano
価格:ビスポーク・スーツ、3,500ユーロ~。ビスポーク・ネクタイ、110ユーロ~。
仮縫い2回、2カ月で完成。英語不可。

42年生まれで、75年に独立開業された、店主のVadruccio Vittorio(ヴァドルッチョ・ヴィットーリオ)さん。02年からはミラノテイラー協会の会長を務め、これまでテイラーの賞をいくつも受賞している、業界の重鎮です!

店内にはヴァドルッチョさんが受賞した賞状がいくつか飾られており、そのうちの一つである、2012年ミラノテーラー協会最優秀テーラー賞の賞状。

こちらは09年のロンバルディア州優秀職人の賞状です。

サンプルスーツの一つ。やはりミラノらしい柔らかなラインで、細腹も取らないパターンです。そして、パターンを作るのは作成前ではなく、2回目の仮縫いが終わった後との事でした。

芯地はもちろん自作で、台芯は麻100%やキャメルと、用途によって数種類を使い分けをしています。長年経営されているサルトだけあって、中にはデッドストックの麻芯もあるそうです。そして、柔らかい着心地のため、縫製時にノリは使いません。

ボタンはコロッツォ(ナット)が基本仕様で、もちろん要望があれば、水牛やプラスティックも使用可能です。ボタンホールはシルク糸、ボタン付はコットン糸を使用です。

ヴァドルッチョさんの作業中。

ネクタイのビスポークも受け付けております。素材はコモ産のシルクで、製作は別工房になります。

お店はマンションの一室にあり、その入り口です。

【Barone(バローネ)】
住所:via Castel Morrone 19, 20129 Milano
価格:ビスポーク・シャツ、135ユーロ~。
仮縫い2回、2カ月で完成。最低2着分要注文。初回の仮縫いは安い生地で作り、2回目の仮縫いは本番の生地で作成。英語可。

店内の様子で、生地は全てイタリア製です。

店主さんで、カッターでもあるNarciso Michielin(ナルチーゾ・ミケリン)さんの手。カットのしすぎでハサミが当たり、親指の付け根に大きいタコができておりました。

ビスポーク・シャツのサンプル。縫製に使用する糸はコットン糸、ボタンは全てマザー・オブ・パールです。ボタン付もイタリアらしい鳥足仕様でした。

もちろんここのシャツも、袖は後付けです。

Luca Maselli(ルカ・マゼッリ)のネクタイの注文も受けており、そのサンプルです。

店舗の外観です。
※情報はいずれも、僕が訪問した2015年5月23日時点のものです。
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