UDESHI and John Pearse in London(ロンドンのウデシとジョン・ピアース)
CATEGORY靴・服飾

【UDESHI(ウデシ)】
住所:8 Davies Street, Mayfair, London
価格:ビスポーク・スーツ、VAT込価格で2,895£~。VAT無の場合は2,412.5£~。
ビスポーク・シャツはミニマムオーダー8着で、既製に130£増。
ビスポーク・スーツの仮縫いは3回かそれ以上。ビスポーク・シャツに仮縫いはなく、ミニマムオーダーが8着のため、初回にまず一着分を作りフィッティングを調整し、その後に残りの分を作るそうです。ビスポーク・スーツとシャツ、8~12週間で完成。
さらに、MTOとMTM、既製服もあります。

99年創業と比較的若手のビスポーク・テイラーで、オーナー兼カッターのOscar Udeshi(オスカー・ウデシ)さん。British Menswear Guild(ブリティッシュ・メンズウェア・ギルド)の元会長でもあります。お母様もお店を手伝っており、親子ともに気さくで、感じの良い方でした♪

サヴィル・ロウ・テイラーに代表されるブリティッシュ・トラッドとは異なる、流行や現代性を意識した服作りとデザインが特徴です。こちらのジャケットはコットンの芯を上襟だけに入れて、他に芯はなく、イタリアの服のように非常に柔らかく作ったとの事。

幅広のピークドラペルは存在感ありながらも、丸みのある剣先に大きい曲線を描く柔和なラインで、腰ポケットの端は上を向かせた遊び心と、ユニークな表情に仕上がっております。

見るからに柔らかそうな、芯地をまったく入れていないアンコンジャケット。ショールカラーも、この柔らかい雰囲気と合っていますね。レディースのパターンも研究して作ったそうで、そのせいでしょうか、フロントダーツからさらに上へ、大胆なほどにスティッチが長く入っております。芯地がなくとも、立体性を持たせる工夫なのかもしれません。

このコートは第二次世界大戦時のコートがデザインモチーフだそうです。優しい風合いのカセンティーノを用いて、柔らかい雰囲気を与えておりますね。

ミリタリーコートと言う事で、背中には動きやすいようにアクションプリーツが入っております。

60‐70年代のドイツ海軍のピーコートのパターンが基になった、ピージャケット。撥水効果があり、少々の雨なら平気だそうです。ちなみに価格は既製で425£。

ただ、オリジナルとは違うアレンジとして、細く見せるためのダーツを入れて、そのダーツに沿ってポケット口がある、これも面白いディテイルです。

もちろん、このようなごくクラシックなスーツも作って下さいます。

柄合わせもバッチリですね。

トラウザースはサイドアジャスター付がよりコンフォタブルなので、ウデシさんの好みだそうです。

パイピング処理など、見えない箇所に鮮やかな赤を配すのがウデシさんのシグネチャーです☆。

内ポケット口も基本的に赤です。そして、このようなポップな裏地もウデシさんならではですね。

面白い柄の裏地は、他にもたくさんあります。

これもなかなか見られないデザイン、襟が大きく開いた超ワイドスプレッドのシャツ。

シャツは裾に入れると隠れる、一番下のボタンだけに赤の縫い糸を使用しております。

ジーンズやチノパンは既製だけでなく、MTO、MTM、そしてビスポークも受け付けているのもウデシさんの特徴です。この日、ウデシさんが着用されていたジーンズは、ご覧のとおり、大分ストレッチするイタリア製生地でした。

さらにこのジーンズのサイドシームは、強靭性を持たせるためにトリプルスティッチ!と手間がかかっております。こう言った凝った仕様も注文可能です。

そして、店内に置かれている本の中には、日本のジーンズ本もありました♪

通常のデニム生地だけでなく、このようなカラージーンズも注文可能です。白のスティッチも、良いアクセントですね。

前出のカラージーンズは、上の本に載っている60年代前半のファッションからインスパイアされて作ったそうです。

大胆なユニオンジャック柄まであります。

これまでご覧頂けるように、ジーンズやチノを注文する際、選択できる生地は相当多いです。ちなみに、ジーンズやチノのMTMやMTOはポルトガルの工場製との事。

これらもジーンズ、チノパン用の生地です。さらに撮影しませんでしたが、「色々チャレンジして注文を受けるから」と、なんとレディースのシャツ生地で作った、とても薄く軽量なジーンズもありました。

そしてネクタイはStephen Walters(スティーヴン・ウォルスターズ)製のエクスクルーシヴ生地で、これにもウデシさんらしいセンスが見えます。

思わず笑みがこぼれてしまう、親、子、孫と三世代の象さん柄のネクタイ。

そして、見ざる、言わざる、聞かざるのお猿さんネクタイと、こちらもユーモアたっぷりです!

もちろん、他にもユニークな生地が揃っており、小物にもこだわりが伺えました!

【John Pearse(ジョン・ピアース)】
住所:6 Meard St, London
価格:ビスポーク・スーツ、3,000£~。VAT込価格。
仮縫い2・3回。1ヶ月で完成。日本では、コナカさんが独占販売をしている事でも知られておりますね。

モダンで前衛性あるデザインが特徴のブランドで、裾に配したピンクが目を引くカジュアルジャケット。

ごく英国的な、プレーンなツイードジャケットもありました。

ビスポーク・テイラーながら、店内は既製品も多いです。

ビスポークで使用する生地はほとんどか英国製で、わずかにイタリア製との事。そして店内にはヴィンテージ生地も多くストックされており、ピアースさん自身も、ヴィンテージ生地がお好きとお話されていました。
※情報はいずれも、僕が訪問した2015年3月31日・4月2日時点のものです。
※16年7月14日12時15分、ウデシさんのビスポーク体制や価格に変更があったので、テキストの一部を変更。そしてビスポークの納期や仮縫い回数を追記しました。
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