Breanish Tweed and Lewis Loop Center in Isle of Lewis(ルイス島のブレニッシュ・ツイードとルイス・ループ・センター)
CATEGORY靴・服飾

【Breanish Tweed(ブレニッシュ・ツイード)】
住所:5 Adabrock, Port of Ness, Isle of Lewis
ルイス島にあるツイードメイカーの一つで、日本でも取り扱いがございます。ウールの中でも柔らかい種類である、シェットランドウールを多く使用し、他にもラムズウール、カシミア、シルク、ヴィキューナと、やはり柔らかな素材を用いてます。つまり、昔ながらのザックリとした粗い感触のツイードとは違う、しなやかで軽量なツイードが特徴のミルです。

左が代表で、職人でもあるIain Finlay Macleod(イアン・フィンリー・マックロード)さん。イアンさんはなんと、舞台やテレビの脚本家でもある多才な方です。イアンさんはお仕事のため、東京をはじめ、日本各地も何度か訪れており、「熱海の温泉は良かった」、「焼酎が好きだね」とも話しておられました(笑)。
右はイアンさんのお母様で、デザイナーを務めるChristina(クリスティーナ)さん。お父様もツイード織の職人で、妹様もデザイナーを務めるファミリービジネスです。

ツイードのサンプル。見比べやすいように、あえて各所で色分けして織っております。昔ながらのツイードは重い色目が多いですが、ブレニッシュ・ツイードではご覧のように明るい色も多いです。

こちらもサンプルで、やはり各所によって色が違い、そして素材も違います。カシミア混もあれば、シルク混、ヴィクーニャ混もあり、こう言った高級素材ならでは柔らかさと、艶のある風合いもブレニッシュ・ツイードの特徴ですね。

そして、この黄土色の箇所はなんと!ヴィクーニャ100%のツイード!ブレニッシュ・ツイードらしい製品で、ヴィクーニャならではのぬめり感がありました。もちろん、お値段も1mあたり1,000£と高額です(笑)。

織る糸のサンプル。ブレニッシュ・ツイードの場合、カシミアやシルク、ヴィクーニャがルイス・ハリス島にない事もあり、糸の紡績や染色については外注です。

お店では、もちろん生地も購入可能です。目付は1ヤードあたり8-10オンスと、やはり軽量ですね。全てシングル幅で、ほとんどが服用ですが、家具用も少しあります。


ツイードの帽子やスカーフ、ストールなどもあります。

参考までに展示されていた、ブレニッシュ・ツイードによるジャケット。

日本ではユナイテッドアローズと取引があるため、ディストリクト・ユナイテッドアローズ別注のブレニッシュ・ツイードの帽子が飾られておりました。ちなみにこの店舗においては、売り物ではないとの事です。

英国の職人さんを表彰する制度である、バルヴェニー・マスターズ・オブ・クラフトを受賞しており、その表彰楯。

こちらは店舗裏にある工房。こことは別の場所にも工房があり、そちらではお父様が作業されていました。織機は約100年前と約50年前の物を使用しており、生地が全て昔ながらのシングル幅なのも納得です。

ブレニッシュ・ツイードは手織りなのも特徴の一つ。「機械織りだとパーフェクトすぎて味がない。手織りだと表情が豊かになる」とのお話でした。


店舗の外観です。

【Lewis Loom Center(ルイス・ルーム・センター)】
住所:3 bay head, stornoway, Isle of Lewis
ルイス島中心街である、ストーノウェイにあるハリスツイードのお店です。

店主のRonnie McKenzie(ロニー・マッケンジー)さん。ハリスツイードのお得意先が日本と言う事もあってか、1~10までの数字を日本語で話して下さって驚きました。


ツイード生地が店内にどっさり積まれていました。価格はシングル幅で17.5£、ダブル幅で35£。すべて8~10オンスほどとの事で、ブレニッシュ・ツイード同様に軽量ですね。柄がトラッドなのが古い生地とのお話でした。ただ、どんな柄がトラッドと言えるのかは、知らない人には難しいですよね(笑)。

ツイードジャケットは194£。

ツイード帽子は26£~。

ハリスツイードをあしらった時計。ツイードならでは優しい表情が、和みのインテリアになりますね。

店内では、ラルフ・ローレン別注のハリスツイードが飾られていました。
「明るい色がなく、ナチュラルカラーでトラディショナルだ」
ロニー・マッケンジーさんはそう評しており、ラルフ・ローレンのこだわりが伺えますね。なお、これは15-20年ほど前のサンプルで、売り物ではないそうです。

80年前のハリスツイードのバンチブックもありました。既に当時から、日本からの注文もあったそうです。

なお、お店は上画像をくぐった所にあります。
※情報はいずれも、僕が訪問した2015年2月14~16日時点のものです。
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