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Skomakeri Framåt AB and MANO Skoservice in Stockholm(ストックホルムのスコマケリ・フラモット・オービエとマノ・スコサーヴィス)

カリーナさんの店舗

【Skomakeri Framåt AB(スコマケリ・フラモット・オービエ)】
住所:SvenVintappares gränd 2A, 111 27 Stockholm
価格:ビスポーク・シューズ価格、ハンドソーン・ウェルテッド製法の十分仕立てで33,000クローナ~。九分仕立てで25,000クローナ~。ブラックラピド製法は20,000クローナ~。レディースのセメント製法で13,000クローナ~。ブローグスの場合は、若干値上がりするそうです。
ピスポークのスパッツ、2,500クローナ~。

靴や鞄修理がメインのお店ながら、ビスポーク・シューズも製作しており、他にも、鍵のコピーも受付けています。ビスポーク・シューズは3か月で完成。採寸時はメジャリングだけでなく、フットプリントも採るそうです。初回の仮縫いにはトライアルシューズを作成。ブラックラピド製法の場合、出し縫いはマシンです。アウトソールとインソールはいずれもレンデンバッハを使用。英語可。


カリーナ・エネロスさん

代表のCarina Eneroth(カリーナ・エネロス)さん。84年より職人修行を始め、靴修理師と靴職人のマイスター資格をお持ちです。お店そのものは45年に設立され、60年に現在の場所に開業、そして、そのお店をカリーナさんが買い取ったそうです。


オァサ・ラスムスセンさん

カリーナさんとともにお店の主軸で、靴修理師のマイスター資格と靴職人の職人資格を持つ、Åsa Rasmussen(オァサ・ラスムスセン)さん。


カリーナさんたち

靴職人と言えば男性が多いですが、このお店で常駐されているスタッフさん4人は全員女性と、異彩を放ちます。一番左のAnna Lindqvist(アンナ・リンドクイスト)さんと一番右のEmelie Bergman(エメリエ・バーリマン)さんは靴修理師の職人資格をお持ちで、スタッフさん全員、職人としての修練を積んでいる方々です。当初は女性だけの工房と言う予定ではなかったそうですが、現在では、この女性だけの体制はとても良いとの事。女性のお客様は、女性ならではの靴の悩みを理解してくれる事を気に入ってくれているそうです。

なお、底付け担当のアウトワーカーさんは男性で、そのアウトワーカーの一人は、スウェーデンの靴Blogger、イェスパー・インゲヴァッソンさんもビスポーク・シューズを所有されている、ヤンヌ・メルカーソンさんです。


カリーナさんのロイヤルアポイントメント

このお店はスウェーデン王室御用達で、現国王であるカール16世グスタフ王からの王室御用達の証明書。日付は2004年9月2日となっていますね。ちなみに僕が訪問時、そのスウェーデン王室からお店に電話がかかってきていました(笑)。




カリーナさんの工房

併設されている工房です。修理メインのお店のため、修理用の機械も多いです。


オァサさん作業中

オァサさん、出し縫い機をかけています。


アンナさん作業中

アンナさん、解れたアッパーのスティッチをかけ直しています。


エメリエさん作業中

エメリエさん作業中です。


カリーナさん使用のプレスマシン

カリーナさんのビスポーク・シューズは、フィラーはコルクシート、シャンクはメタルとレザーを合わせて用い、底付けには木釘を作ったモデルも多かったです。そして、インソールのくせ付けにはプレスマシンを用います。さらに前述のとおり、採寸時にはフットプリントを採り、こう言った手法は、ドイツや中東欧のビスポーク・シュー・メイカーと同様ですね。ドイツや中東欧の靴作りはオートペディ(整形外科)を強く意識しており、カリーナさんもそのオートペディ・シューズを手がけているため、やはり手法も同じくなってくるのかなと思いました。

なお、先芯も月型芯も通常は革ですが、オートペディの場合、先芯は柔らかい別素材を使ったりもするそうです。


カリーナさんサンプルシューズ

サンプルシューズが置かれた棚。やはり女性の工房ゆえでしょうか、メンズシューズでも曲線が緩やかな、女性的な優しいラインが多いです。


カリーナさん製ブーツ

スウェーデンのトナカイ(レインディア)を使用したロングブーツ。皺模様がカジュアル感ありますね。


スウェーデンレインディアの拡大

そのトナカイ素材の拡大です。


カリーナさん製ダブルモンクショートブーツ

モード感あるダブルモンクストラップのショートブーツ。


カリーナさん製クロコのサイドエラスティック

他のサンプルとは作風が異なる、英国靴のようなフォルムとデザインのクロコのサイドエラスティック。ソールの踏まず部分は木釘で合わせており、フィドルバック仕様にもなっていました。


カリーナさん製ハイヒール

もちろんレディースも作っており、レディースの場合は基本的にセメント製法です。シャンクも、レディースの場合は軽量性を重視してメタルとボール紙を合わせて、または要求に応じてサーモプラスティックを使用するそうです。


カリーナさん製スパッツとボタンアップ・ブーツ

ボタンアップ・ブーツと、今では作る工房も少なくなった、スパッツもビスポークで作って下さいます。


カリーナさん製コンクール出品ブーツ

カリーナさんは3年に一度、ドイツのヴィースバーデンで開催される国際靴職人技能コンクールにも積極的に参加しており、07年に銅メダルを受賞した、ハイヒールブーツも飾られておりました。


カリーナさん製コンテスト10年靴

10年の国際靴職人技能コンクールで銀メダル受賞モデル。


カリーナさん製コンテスト10年靴

これも10年の国際靴職人技能コンクール出品靴です。エメルラルドグリーンの光沢素材が鮮やかですね。


カリーナさん製コンテスト10年靴

10年の国際靴職人技能コンクールで銅メダル受賞。


アンナさん製コンテスト10年靴

こちらはカリーナさんではなく、アンナ・リンドクイストさんが10年国際靴職人技能コンクールにて銅メダルを受賞した靴。なお、これらの10年国際靴職人技能コンクールの靴写真は、全て店舗ではなく、僕がコンクール会場にて撮影した物です。


カリーナさん販売のステッキ

店内ではステッキの販売もあります。


カリーナさんの店舗

店舗はストックホルム旧市街(ガムラスタン)の中と、好立地にあります。そして、入口は二つあり、こちらはそのもう一つの入口です。


カリーナさんの店舗クリスマスヴァージョン

訪問した2日後にお店の前を通ったら、クリスマス用のディスプレイに変更されていました。かわいらしく繊細な飾りつけも、女性ならではですね。

なお、カリーナさんについては、過去に自分のウェブサイトでも一度ご紹介しているので、併せてご覧下さい。

・国際靴職人技能コンクール2007年 カリーナ・エネロスさん




マノ・スコサーヴィスの店舗

【MANO Skoservice(マノ・スコサーヴィス)】
住所:Riddargatan 16, 114 51 Stockholm

靴修理のお店でして、スペイン製の既製靴も取り扱います。英語可。


ヤスミン・マルキッチさん

店主のJasmin Jasko Malkic(ヤスミン・ヤスコ・マルキッチ)さんは、80年生まれのモンテネグロ出身(旧ユーゴスラヴィア)で、靴修理師の職人資格をお持ちです。お父様も靴職人で、20代前半にマルキッチさんはスウェーデンに移住し、ご結婚されたため、このストックホルムで開業されたそうです。


ヤスミンさん国際靴職人技能コンクール修理部門金メダル

13年の国際靴職人技能コンクールの修理部門で金メダルを二つ受賞しており、その賞状が飾られていました。


名誉賞のトロフィーと金メダル

コンクールの最高賞である名誉賞も受賞しており、その名誉賞のトロフィーと二つの金メダルです。


名誉賞の靴修理

名誉賞と金メダルを受賞した靴修理。


名誉賞の靴修理を後から

その靴修理を後から。


金メダル受賞の修理靴

こちらは金メダルを受賞した、別の靴修理です。


スウェーデンでの靴修理選手権優勝

さらに、2011年にスウェーデンの靴修理選手権でも優勝しており、その賞状です。


ヤスミンさん製靴

靴修理師のマルキッチさんですが、製靴もできるそうで、マルキッチさん製の靴。"JM"とイニシャルの刺繍が入ってますね。


ヤスミンさんの若かりし頃

こちらの写真上は、マルキッチさんが20歳時、スウェーデンで撮影した写真で、下はマルキッチさん15歳時、モンテネグロで撮影した物です。


ヤスミンさんのオールソール修理

オールソール修理のサンプル。少しフィドル気味にもなっていますね。


ヤスミンさんセメント製法のオールソール

セメント製法の修理にも対応しており、そのセメント製法のオールソールのサンプルです。


ヤスミンさんの既製靴

スペイン製既製靴のサンプル棚。モデル数は多いです。



※情報はいずれも、僕が訪問した2014年11月26~29日時点のものです。
※2015年12月8日3時、マルキッチさんのコンクール受賞靴修理の写真や文章を追加しました。
※2015年12月9日3時、カリーナさんのスパッツとボタンアップ・ブーツの写真と、他、説明文を追加しました。

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