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Klemann Shoes in Hamburg(ハンブルクのクレマン靴店)

クレマンのワークショップ

【Klemann Shoes (クレマン靴店)】
住所:Poolstraße 9, 20355 Hamburg
価格:ビスポークシューズ2,500ユーロ~。コードヴァン使用の場合は3,000ユーロ~。ロシアンカーフ使用の場合は8,500ユーロ~。
ビスポーク・スポーツ・シューズは1,600ユーロ~。ビスポーク・スニーカーは1,000ユーロ~。

6-7ヶ月で完成。採寸時はフットプリントも採ります。仮縫い時、場合によってはトライアルシューズを作成。アウトソールはレンデンバッハを使用。インソールもドイツ産。ライニングは一般的なカーフだけでなく、バッファローを使用する事あるそうです。バッファローはカーフよりも柔らかいそうで、価格も同じです。英語可。


ベンヤミン・クレマンさん

59年生で、ドイツの著名職人、ユリウス・ハライ親方の下で修行後、ロンドンに渡り、ジョン・ロブ、フォスター&サン、ニュー&リングウッド(ジョン・カネーラさんとジョージ・グラスゴーさんも在籍していた時期)、アレン・マカフィーなどの靴も手がけ、90年にドイツのバストホーストにて独立開業された、Benjamin Klemann(ベンヤミン・クレマン)さん。現在は移転して、ハンブルクにお店を構えております。僕は9年前に東京でお会いして以来の再会です。

「僕の事、覚えてます?」
「もちろんだよ!」
「2005年に日本に行ったのは、私たちにとって良い思い出なんだ」

クレマンさんご一家が温かく迎えて下さったのが本当に嬉しかったです!


クレマンのサンプルシューズ

店内に並ぶサンプル・シューズ。


クレマンのイングリッシュモデル

英国修行歴があるクレマンさんのイングリッシュモデルのサンプル。


クレマンのハンガリーモデル

こちらは、ハライ靴店の流れからハンガリアンモデルのサンプル。やはり重厚なフォルムですね。


クレマンのロシアン・レインディア使用のサンプルシューズ

クレマンさんはロシアンカーフを扱っている数少ない靴工房でして、そのロシアンカーフ使用のサンプル。


クレマンのサンプルシューズ

カジュアル向けのオックスフォードのサンプル。


エキゾチックレザーのサンプル

左はピンクの鮫革で存在感際立ちますね。右はワイルドな象革を使用し、ワークブーツならではの頑強な雰囲気を引き立たせていますね。




クレマンのレディースサンプルシューズ

レディースのサンプル。こちらはやはり細身で、華奢に仕上げてありますね。エキゾティックレザーを部分的に配して、さりげない存在感を演出しています。


クレマンのレディースのソール

レディースのソール。踏まずの部分を木釘で合わせる事によってコバを不要にし、シェイプを効かせる工夫をしております。


奥様の作業中

クレマンさんと同じく、ドイツと英国で修行経験のある、奥様のMagrit(マグリット)さんは靴職人のマイスター資格所有者。工房ではパターンメイキング、クリッキング、クローズィングと製甲全般を担当。そして、釣り込み前にアッパーを霧吹きで湿らせ、ビニール袋に入れて丸一日置き、柔軟性を持たせる工夫もしておりました。これはドイツや中東欧で見られる工程で、ウィーンのルドルフ・シェア&ゾーネシュテファン靴店でも行っておりましたね。


レナートさん

ご長男で底付け担当のLennert(レナート)さんも英国で修行経験があり、ジョージ・クレヴァリーやジェイムス・テイラー&サンの靴を作っておりました。


ヴィンセントさん

ご次男のVincent(ヴィンセント)さんも底付け担当。9年前はまだ少年ぽさが残っていた息子さん2人も、ご覧のとおり、今はすっかり貫禄ついてました。

「今はヒゲを生やしているんですね」

僕が言うと、皆で笑いました(笑)。

さらに、レナートさんはスポーツ・シューズ、そしてヴィンセントさんはスニーカーを、ともにビスポークで手がけております。このお店の新境地ですね。


クレマンの工房製スポーツシューズ

そのスポーツシューズのサンプルです。


クレマンのスポーツシューズ

飾りスティッチが、カジュアル感を演出していますね。


クレマンの工房製スポーツブーツ

こちらはスポーツ・ブーツ。


クレマンの工房製サイクリングシューズ

そしてサイクリング・シューズ。ちなみに、レナートさんは自転車選手としても活動しております。


クレマンの工房製スニーカー

スニーカーのサンプルです。


クレマンのスニーカー

こちらもスニーカーです。なお、スポーツシューズはウェルトがあり、スニーカーはセメント製法です。


ハナ・ゼリックさん

もう一人の底付け担当のHanna(ハンナ)さんは、以前は短期間ながら、ドレスデンのプライス親方の下でも修行をされていたそうです。


クレマン・シューズの中身

掬い縫いまで終えた状態。この後に仕込まれるフィラーはコルク、そしてシャンクは、ドイツではメタルとレザーを合わせる手法が一般的ですが、クレマンさんは「軽くて加工しやすいから」と言う理由で、ウッド(木)とレザーを合わせております。


アリーナ・ライトラーさん

ポリッシュ担当のAlina(アリーナ)さん。


クレマンさんの奥様

「仕上げに使う靴クリームはいくつかのクリームを混ぜて、自分の思ったとおりの色を作るのよ」と奥様がご説明して下さいました。


クリッキング作業場

革が堆く積まれた、クリッキング用の部屋。カーフはアノネイの他、イタリア産やドイツ産を使用。


クレマンのレザーサンプル

アッパー革のスワッチです。


クレマンさん使用のコードヴァン

使用するコードヴァンは全てホーウィン。ただ、今後に備えて、コミペルや日本のコードヴァンも試しているそうです。


クレマンのラスト置き場

ドイツではハライ靴店と並ぶ有名ビスポーク・シュー・メイカーだけあって、ラスト保管部屋以外の場所にも、工房内に所狭しとラストが置かれ、クレマンさん一代でこんなに注文をこなしたのか!と驚嘆しました。もちろん、上画像に映っているのはほんの一部です。


なお、クレマンさんについては、過去に拙サイト内にある「革靴注文記」「革靴資料館」にある、「ジャーマン・リビング展でのクレマン報告」でも、詳しくご紹介しております。


※情報は僕が訪問した2014年11月17日時点のものです。
※2015年11月19日20時半、ビスポークのスポーツ・シューズとスニーカーについての画像と情報を追記しました。

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