Crossford's, Ladage & Oelke, K.Frech in Hamburg(ハンブルクのクロスフォーズ、ラダゲ&ウルク、カー・フレヒ)
CATEGORY靴・服飾

【Crossford's Number One(クロスフォーズ・ナンバーワン)】
住所:Colonnaden 21 · 20354 Hamburg
08年開業。サン・クリスピン、オールデン、アレン・エドモンズ、クロケット&ジョーンズ、サントーニ、カルミナ、レントファイ&シュワルツ、エーグルなどを扱う高級靴店です。代表のHeinrich Franck(ハインリッヒ・フランク)さんはテイラーであり、モデリストでもあり、そのフランクさんが別注したオリジナルラストを使用しているのが大きな特徴です。靴磨きのイヴェントも開いております。

ハインリッヒ・フランクさんの奥様である、Elke Franck(エルケ・フランク)さんと、甥っ子さんのTom Norbert Ruhwinkel(トム・ノヴァート・ルヴィンクル)さんがご案内して下さいました。お二人とも、素敵な着こなしです!

既製靴以外に、イタリア製のオリジナルMTMシューズの注文も受け付けています。グッドイヤーウェルテッド製法かブラックラピド製法で、価格は短靴で360ユーロ~、ショートブーツは380ユーロ~。アッパーにレインディア(トナカイ)使用の場合は50ユーロ増。

そのクロスフォーズオリジナルMTMのサンプルの一つ。履き口周りに入るギンピングレスのブローギングが上品ですね。

サイドゴアブーツ側面のゴア(ゴム)の色も変えられ、そのゴアのカラーサンプル。アッパー革と別色を選択すれば、挿し色として映えますね。

ウィーンのマフテイも月に一度訪れ、注文を受けております。上はそのマフテイのサンプル。

取り扱われている靴で、個人的に良いと思ったのが、イタリアのヴェネツィアとパドヴァの間にある靴ブランド、QUARVIF(クァーヴィフ)です。僕の見たところ、ハンドソーン・ウェルテッド製法で、出し縫いはヒドゥン・チャネルではないオープントラックなのですが、これで320~360ユーロほどと、コストパフォーマンスが良いと思いました。コードヴァンのモデルもあり、それは598ユーロ。

クァーヴィフのサンプルの一つ。やや華奢な感じで、メダリオンも他では見ないデザインですね。

クァーヴィフのロゴ。

あまり日本では見ないドライビングシューズブランド、gteも取り扱っております。ドイツの靴ブランド、ディーター・クッケルコーンのプロデュースです。ライニングに柔軟性と足当たりに優れた、鹿革を使用しているのが特徴です。

フランスの家具会社、STARBAY(スターベイ)製の靴磨き屋さんが使う台。価格は240ユーロ。

ミニ鞄に車のおもちゃ、ドイツのSonnen(ゾネン)社の革製ボールもあり、ユニークな品揃えです。

店内の様子です。



【Ladage & Oelke(ラダゲ&ウルク)】
住所:Neuer Wall 11, 20354 Hamburg
1845年創業。二度の世界大戦と、1989年には火災に遭う苦難もありながら、今年で170周年を迎えた高級衣料品店です。150年ほど前には、香港と上海、そして横浜にも支店があったと言うから驚きです!そして、現代表のハインリッヒ・フランクさんは4代目当主のファミリービジネス。英国のカントリースタイルに傾倒した品揃えでして、このお店の靴部門店が、先に紹介したクロスフォーズです。自社でテイラーさんを抱えているため、仮縫い1回のMTMスーツもあり、価格は1,500ユーロ~。英語可。

ハンブルクは元々港町として栄えた背景があるので、漁師が着るコートである、ダッフルコートはお店の代表商品の一つ。もちろん、このお店のオリジナルでハンブルク製です。価格は既製で699ユーロ、子供用だともっと安いです。MTMも受け付けており、価格は15%増で7-8週間で完成。

オリジナルのハンブルク製ダッフルコートは、生地に厚くて強靭、そして撥水性のあるローデンクロスを用いているのが特徴。他にもチェヴィオットウール、メリノウール使用のタイプもあり、いずれの素材もドイツ製で、お店の特注品との事。シルエットはスリムで、チンウォーマーがない分、スッキリして見えますね。

ネクタイのバイヤーであるLeya(ライヤ)さん。このお店らしい、クラシックかつカントリーな装いです。着用されているニッカボッカーも他店ではなかなか見ませんが、このお店では代表商品の一つです。

トラッドなデザインの服が並び、ローデンクロスやラムズウール、カシミア、ヘヴィフランネル、ツイードなと上質の天然素材を用いた高級品ばかりです。ブランドとしては、シュナイダー、ウィリアム・ロッキー、エマニュエル・ベルク、バーバーなど。キンロック・アンダーソン製のキルトもあります。手前に映っている傘は、ミラノのマリア・フランチェスコ。

2階ではレディースを取り扱っております。

そして、2階の一角でも靴が扱われており、ドレスシューズメインの品揃えです。

ホーウィンコードヴァン使用のオリジナル財布は360ユーロ。ドイツにおいて、コードヴァンは日本同様に人気素材です。

このラダゲ&ウルクを案内してくれた、トム・ノヴァート・ルヴィンクルさんの写真をもう一枚。本来はまだ大学生だそうですが、こうしてお店を手伝っているそうです。

【K.Frech(カー・フレヒ)】
住所:Brandstwiete 58, 20457 Hamburg
価格:ビスポーク・スーツ2,500ユーロ~。MTMは900ユーロ~。シャツはフランス製のMTMで250ユーロ~。
お父様もテイラーだった、Klaus Frech(クラウス・フレヒ)さんがマスターテイラーを務めるお店です。ビスポークは仮縫い3回、9週間で完成。MTMはスキャバルの工場製で、仮縫い1回、4週間で完成。シャツは仮縫いなし。靴はサンダースとバーカーを取り扱っております。英語可。

サンプルスーツ。ソフトショルダーがハウススタイルとの事でした。


レディースも作っております。


芯地は当然自作です。

店内の様子です。ネクタイ、カフリンクス、ベルトも販売されております。

こちらは併設されている工房の様子です。フレヒさんを含めて、6名の職人さんが働いております。

※情報はいずれも、僕が訪問した2014年11月15~17日時点のものです。
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