Praha Bespoke Shoe Maker(プラハのビスポーク・シュー・メイカー)
CATEGORY靴・服飾

【Salon Lawart(サロン・ラヴァート)】
住所:Myslíkova 17, Praha 1
価格:45,000コルナ~。ブーツは50,000コルナ~。シュー・トゥリーは600コルナ。パティーヌを行う場合は3,000コルナ増。
仮縫い時はセメント製法でトライアルシューズを作成。4ヶ月で完成。英語可。

95年から靴作りをはじめ、09年に現在の場所に店舗をオープンした、Erik Martin Lawart(エリック・マルティン・ラヴァート)さん。お会いした際は、「私の名前はラヴァートです」と、日本語でご挨拶して下さいました♪基本的にお一人で作っておられますが、忙しい時は工房をシェアしている、鞄職人さんに手伝ってもらう事もあるそうです。あと、靴作りを学んでいる女性が一人いらっしゃいました。

ラヴァートさん製ビスポーク・シューズ。アントニー・デロスさんのような、フレンチスタイルがご自身のスタイルとの事です。確かに中東欧靴にありがちな重厚なフォルムではく、細身で、デザインも捻りのあるタイプが多いです。

仮縫いでは、採寸だけでなく、フットプリントも採ります。これも中東欧らしいですね。

アッパーに使うのはデュプイが多いですが、上画像はチェコのJaroměř(ヤロムニェルシ)にあったタンナー製のヴィンテージボックスカーフ。現在は廃業してしまったものの、これも良いクォリティだと話しておられました。色は紺。

アウトソールに使用するのは、英国のベイカーかフランスのガラ&フィス。そして、インソールに使用するのはチェコ製の革だそうです。

木製ラストにパテ?のような物を塗って形を作っていくのが、ラヴァートさん流ラストメイキング。このパテは、時間が経つと固まります。

他の多くの中東欧やドイツのビスポーク・シュー・メイカーと同様に、インソールのくせ付けにはプレスマシンを使用。ただし、ラヴァートさんの場合は手動式で、力の加減をしやすいのがメリットですね。

剛性を高めるために、積み上げるヒールパーツもプレス。これもご覧のとおり、手動のプレスマシン。

ラヴァートさんが使用するナイフの中には日本製のもあります。ラヴァートさん以外にも、日本製ナイフを使用するヨーロッパの職人さんは珍しくなく、その良さを賞賛しておりました。

踏まずの部分には木釘を使用して合わせ、コバを不要にして華奢に見せる工夫をしております。サン・クリスピンと同様の手法ですね。

フレンチスイルがお好きだけあって、パティーヌも自ら手がけます。
そして以下からは、ラヴァートさん製のビスポーク・シューズの画像になります。


アッパーの飾りステッチがラヴァートさんらしいですね。






リザード革とのコンビシューズですね。

こちらはリザード革のホールカット。

鮫革の靴。ベルトも鮫革です。

【Michal Pavlas(ミハル・パヴラス)】
住所:Baarova 10, 140 00 Praha 4,
価格:ブレイク製法は12,000コルナ~。ボローニャ製法は18,000コルナ~。グッドイヤー・ウェルテッド製法は25,000コルナ~。基本的にはマシンとハンドの併用の靴作りですが、追加料金を払えばフルハンドメイドも可能。1,500コルナ~で、ビスポークのベルトも受け付けています。
仮縫い時はセメント製法でトライアルシューズを作成し、それを数日試着。1ヵ月半で完成。アッパーはアノネイ、イルチア、ヌオヴァ・オズバなどを使用。ソールはイタリア製を使用だが、追加料金を払えば、ドイツのレンデンバッハやキルガーも使用可。ラストは通常、プラスティック製を使用で、お客の足型が特別変わった形状の場合、木製ラストで作成するそうです。英語可。
代表で69年生まれのミハル・パヴラスさんは靴産業で発展した事で知られる町、チェコのズリンで修行。工房では、そのパヴラスさん含む、数名の職人さんで製作しておられます。以下からはパヴラスさん製ビスポーク・シューズやベルトのサンプルです。





余談ですが、プラハの路上靴磨き屋さんの価格は60コルナ、使用している靴クリームはコロニルでした。
※情報はいずれも、僕が訪問した、2014年10月15日~17日時点のものです。
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