山下大輔 Weblog Version

… 山下大輔 web versionのサイト更新報告 山下大輔の日記 …
2017年05月 ≪  123456789101112131415161718192021222324252627282930 ≫ 2017年07月
TOP靴・服飾 ≫ Materna Schuhe in Wien(ウィーンのマテルナ靴店)

Materna Schuhe in Wien(ウィーンのマテルナ靴店)

マテルナ靴店

【Materna Schuhe(マテルナ靴店)】
住所:1010 Wien, Mahlerstrasse 5
価格:既製で920ユーロ~。ビスポークはカーフで1,450ユーロ~、コードヴァンで1,900ユーロ~。既製用シュー・トゥリー、150ユーロ~。ビスポーク用シュー・トゥリー、190ユーロ~。

仮縫いなし。3ヶ月で完成。エキゾティックレザーの種類も豊富です。このマテルナ靴店では、04年11月の初回注文以来、10年ぶりに注文しました(笑)。そして、10年前はクレジット・カード支払いを受け付けておりませんでしたが、現在は可能となっております。英語可。


ベンヤミン・シュワッツェルさん

僕が前回注文した際の店主、ゲオルグ・マテルナ親方は既に引退され、現在の店主はMartin Dellantonio(マーティン・デラントニオ)さん。ただ、僕が注文した日はデラントニオさんが不在だったため、上画像のBenjamin Schwarzel(ベンヤミン・シュワッツェル)さんが応対して下さいました。シュワッツェルさんは17歳からこのお店で修行を開始し、僕が注文時は25歳。お若いながらも大分仕事は任されているようで、僕がお店に伺った日は一人で店番をされていました。

さて、注文するモデルですが、15年近く前、恵比寿にあったビスポーク・テイラー、「コイーバ」に置いてあった、ゲオルグ・マテルナの6アイレットのホールカットがとても格好良かったので、それを薄茶色のコードヴァンでお願いしようと思っておりました。


ホーウィンコードヴァンのサンプル

しかし、コードヴァンのサンプルを見させて頂くと、薄茶色がないのです。理想としては、僕が所有するオールデンのAF21のような、オレンシがかかったウィスキー色か、それ以上に薄い茶色のコードヴァンだったのですが、上画像にある現行ウィスキーコードヴァンは、それよりも濃いんですよね。サンプル状態ではなく、靴にしてみたら、また印象は変わるのかもしれませんが……。色で妥協したくないので、今回はコードヴァンでの注文は取り止めました。ちなみにご覧のとおり、コードヴァンのタンナーはホーウィンです。




マテルナの2足目のサンプル

コードヴァンでの注文を取り止めた僕は、ホールカットでの注文も取り止め。そこで選んだのが、上画像手前にある、Uチップのブローグスのようなモデル(奥に立てかけられているモデルではない)。「これと同じのを下さい」とお願いしました。ただ、このモデルはレディースのため、ヒールも高いのですが、それはメンズ用の高さでお願いしました。マテルナではレディースの注文も受けており、ハイヒールの場合は高さ11cmまで作るそうですが、やはり履き心地を考えた場合、低い方が望ましいとの事。
ちなみにこのモデル、04年には店内に飾られていたのですが、現在はなくなっており、上画像も04年に撮影した物です。

マテルナのカーフサンプル

そして、カーフから革を選びます。マットな風合いがフレンチカーフで、シャイニーなのがロンドンカーフとのご説明でしたが、ロンドンカーフと言っても本当にロンドン産と言うわけではなく、単にそう言う呼び名と言うだけだそうです(笑)。


マテルナ2足目の僕の選んだ色

僕が選んだのは、カーフの中で最も薄い茶色、イエローブラウン。これはフレンチカーフだそうです。


ベンヤミンさん採寸の様子

何しろ10年ぶりの注文なので、足型が変わっている可能性があるためでしょう、再採寸がありました。座位の状態で、アッティラさんと同じく、指の付け根回り(ボールガース)、甲回り(ウエストガース)、足首から踵周り(ヒールガース)の三箇所を採寸。フォスター&サンやアッティラさんは立位での採寸でしたね。立位だと体重がかかる分、座位時と比べて足が膨張しますが、それは立位で採取するフットプリントで分かると言う事でしょうか。ただ、今回は初回注文時のような、そのフットプリント採取や、足の周囲をなぞる作業はなく、これは前回データ分で十分と言う事かもしれません。なお、上画像の足の下に敷かれている紙は、初回注文時より保管されている、僕のフットプリントが採取された用紙です。

他に注文した事としては、前回はハンドソーン・ウェルテッド製法でしたが、今回は木釘による底付けでお願いしました。理由は、単に木釘の底付けによる、履き心地を試したかったからです(笑)。
あと、前回は土踏まずを押し上げる、フットベッドを入れて頂きましたが、今回はナシです。一足目を履いてみて、特に入れる必要性を感じなかったんですよね。

そして、この日は初回注文したマテルナのビスポーク・シューズを履いて来ており、その靴で当たる箇所、緩い箇所を伝えておきました。


木釘の底付けによる内部

木釘による底付けの、製作途中状態。アッパーとインソールを全周からげ縫いして、ウェルトも全周木釘で留めておりますね。アウトソールも木釘で留められます。


マテルナのビスポーク・シューズ内部

こちらは、ハンドソーン・ウェルテッド製法の製作途中状態。興味深かったのが、英国以外のビスポーク・シューズだと、フィラーはコルクが多いですが、マテルナではレザーです。フィラーにレザーはイタリアでたまに見かけますが、中東欧では初めて見ました。レザーを用いる理由は、コルクだと長く使用しているうち、壊れてしまうからとの事。
シャンクは上画像では隠れておりますが、メタルシャンクで、その上に画像から見えるとおり、レザーを被せております。日本のビスポークでメタルシャンクを用いる場合は、レザーを被せるのではなく、フィラーからシャンクの部分まで、全面コルクを敷き詰めたりしますね。


マテルナのワークショップ

工房内も見学させて頂きました。やはり歴史あるお店だけあって、重厚な雰囲気漂いますね。


マテルナの底材

ご覧のとおり、ソールや芯に出来合いは使用せず、ハンドで切り出して自作しています。なお、タンナーはレンデンバッハ。


マテルナのプレスマシン

インソールのくせ付けにはプレスマシンを使用。プレスマシンは、ドイツ含む東側のヨーロッパのハンドメイド・シューズで、よく使われます。


マテルナのラスト保管庫

想像以上に広い!そして高い!ラスト保管室。これで全部でなく、映っているのは一部です!


マテルナのラスト保管庫

広すぎて、全然カメラに収まりません(笑)。


マテルナでの僕のラスト

僕の初回注文は10年前だっただけに、まだラストが保管されているか不安だったのですが、しっかりあって嬉しかったです♪でも、むう、YAMA"C"HITA?(笑)

そして以下からは、店内に展示されている、サンプルの一部です。


マテルナのサンプル

僕が初回注文時に、元のデザインとなったサンプル。


マテルナのサンプル


マテルナのサンプル


マテルナのサンプル


マテルナのサンプル


マテルナのサンプル


マテルナのビスポークナンプル


※情報はいずれも、僕が訪問した、2014年10月10日時点のものです。

Comment













非公開コメントにする
Trackback

Trackback URL