… 山下大輔 web versionのサイト更新報告 山下大輔の日記 …

日本人で初めてジーンズを履いたのは

CATEGORY靴・服飾
「日本人で初めてジーンズを履いたのは白洲次郎」

そう言う逸話があります。

「でも、ジーンズはゴールドラッシュのサンフランシスコで生まれて、そのゴールドラッシュの最中にいた唯一の日本人(マンガ「風雲児たち」で知った)、ジョン万次郎が最初にジーンズを履いた日本人じゃないの?」

そう思った僕は調べてみたら、万次郎がゴールドラッシュの中にいたのは1850年。ジーンズの発明はそれより後らしいので、万次郎でもなさそうです。

でも、白洲次郎でもなさそうな気がするんですよね。

白洲次郎誕生以前から、アメリカには日本人移民がたくさんいたそうですし、その移民の中には、ジーンズを履いていた人ぐらいはいるんじゃないかと。

それに、その移民の中にはジーンズとともに帰国して、日本本土でジーンズを履いていた人もいるように思うんですよね。

この件、気になってネットで調べてみたら、「日本人で初めてジーンズを履いたのは白洲次郎」が、どんどん怪しくなってきます。

こちらの記事によると、日本に初めてリーヴァイスのジーンズが入ってきた記録は、1905年だそうです。この年、白洲次郎は3歳ですね……。

さらにこちらのサイトによると、ジーンズ発祥の地であるサンフランシスコには、白洲次郎誕生以前の1891年時点で、既に2000人もの日本人がいたそうです。そして1890年代には、「渡米した出稼ぎ労働者たちは農業や漁業、鉄道、炭鉱等の労働に従事し、小金をためた後やはり帰国していった」ともありますね。

つまり、日本人移民がジーンズを履きそうな職に就いて、帰国しているわけです。白洲次郎以前に、ジーンズを履いていた日本人、日本本土でも履いている日本人、いそうな気がするんだよなあー。

「日本人で初めてジーンズを履いたのは白洲次郎」とは、一体どう言った調査で、誰が言い出した事なのでしょう?

もっとも、ジーンズ史に詳しい方なら、誰もが怪しく思っている逸話なのでしょうね……。
関連記事

COMMENTS

0Comments

There are no comments yet.