… 山下大輔 web versionのサイト更新報告 山下大輔の日記 …

「サン・ドニの悲劇」の日、パリにて

山下大輔2001年3月パリにて


親善試合とは言え、サッカー男子日本代表がフランス代表相手に勝利しましたね。

11年前は5-0で負けた相手です。いわゆる、「サン・ドニの悲劇」ですが、実は僕、その日、ちょうどパリを旅行中だったのです。

一応、僕もサッカー好きなので、せっかくだから観戦に行こうかなと思ったのですが、何しろ一人で旅行していたため、一人応援も寂しく思い、結局、行きませんでした。

その日、僕は買い物を楽しんでおりまして、シャツを注文したりもしたんですね。その時、お店のオーナーさんと、こんな話もしました。

「今日、サッカーの代表の試合がありますね。最近、日本は強いですね」

オーナーさんがスポーツの話をしてきて、意外に思ったものです。

「ん~??でも、フランスはもっと強いですよ」
「どうですかね~?最近はフランス、たいしたことないですよ。日本はどんどん強くなってますよね。アジアのチャンピオンだ!」
「僕は、フランスの選手ではドゥサイーが好きなんですよ」
「うん、いい選手ですね」
「あと、ジダンヌもグレイト・プレイヤーですよね。フランスは(日本より)さらに強いですから……やっぱり、日本は勝てないですよ」
「でも私は、今日の試合、0対0の引き分けだと思ってますけどね」

親日家で知られるオーナーさんが、日本サッカーを持ち上げてくれたのを思い出します。

そしてホテルでは、コンシェルジュの方に声をかけられました。

「ほら、そこのテレビ見てみなよ。日本とフランスの試合がやってるよ」
「あ、本当だ。うわ、2対0か~。まいったな。これ、前半ですか?後半ですか?」
「前半だよ」
「前半なのに、こんなに差がついちゃっているんですか……。僕、フランスの選手ではドゥサイーが好きなんですよ」
「ドゥサイー?ああ、デサイーのことね。マルセル・デサイー!」
「強い選手ですよね」
「日本にも、良い選手がいるじゃないか。ナカ~タ!」

そして少しの間、ロビーのテレビで試合を観ていた僕でしたが、すぐに外に出ました。

「せっかくパリに来ているのに、こんな事で時間を無駄にしてられない!代表戦なんて、いつでもビデオで観られるじゃないか!」

そう思ったためです。そして、夜のパリをぶらついた後、ホテルに戻ると、またコンシェルジェの方に声をかけられました。

「試合、終わったよ。6対0だった」

ご存知のとおり、本当は5対0だったのですが、予想以上の大敗に愕然としたものです。

その当時、サッカー男子日本代表に世界レヴェルは中田英寿選手だけでしたが、今では長友佑都選手、香川真司選手、本田圭佑選手など、多くいます。11年前は世界一だったフランス代表が、今はそこまでのレヴェルではないのもあると思いますが、あれから11年の時を経ての勝利、やはり感慨深いですね。

とか言いつつ僕、上記のとおり、サン・ドニの悲劇はほとんど観てないし、今回の試合はまったく観ていないのですが。
関連記事

COMMENTS

0Comments

There are no comments yet.