台湾企画ラオス製高級靴・神匠のモニター

以前にも拙サイトでご紹介した、台湾企画ラオス製高級靴ブランド、神匠のモニター用靴を、先日、受け取りました。上が、その画像です(シュー・トゥリーは僕が以前から所有していたクロケット&ジョーンズネーム)。ラストは3型あるそうで、僕のはご覧のとおり、オーヴァルトウのモデル。なかなか端整な面構えです(笑)。僕は普段、英国靴でサイズ6なのですが、この神匠さんでは6ハーフとなりました。

モニター用靴なので、ライニングには名前が入ってたりして♪

インソックスに入っている神匠さんのロゴ。美麗な字体です。

商品用の箱。こちらも雰囲気あります。何となく、日本酒が入ってそうなデザインです(笑)。

箱の左下には、ラオス製表示。

この神匠さん、ハイクォリティながら価格は39,900円と、コストパフォーマンス抜群です。人件費の安いラオス製だからこそですね。また、ラオスだとTQと税金が免除されるのも大きいようです。まずは4月中に、東京大丸にて販売開始との事。

インソールを見ると波打っており、釘跡もあるので、釣り込みも掬い縫いもハンドの、要するにハンドソーン・ウェルテッド製法かと思うのですが……。
ただ、神匠さんの公式サイトにある、ラオス工場の画像を見ると、インソールにリブテープが貼ってあって、機械で掬い縫いしているらしき写真が掲載されているんですよね(笑)。釣り込みがハンドなのは間違いなさそうですが、掬い縫いについてはどうなのでしょう?
もっとも、ハンドかマシンかは抜きにして考えて、立体成形のレヴェルは高いです。
素材も、アッパー、インソール、アウトソール、ライニング、どれも十分なクォリティ。特に目を引いたのが、張りがあって、肌理の細かいアッパー革です。タンナーはアノネイで、その中でも上ランクを使用とのお話でした。確かに、神匠さんの倍以上の価格がする既製靴でも、これほど上質のアッパー革は少ないと思います。

ヒールとソールの安定性も上々です。ただ、まだラオス工場がなかった頃の神匠さんのアウトソールは、前半分がヒドゥン・チャネル、後半分がオープントラックだったのですが、このモニター靴はご覧のとおり、全面オープントラックソールとなっております(笑)。もっとも、価格を考えればやむをえないと思いますし、履き心地には関係ない箇所なので、むしろ賢明なコストダウン方法だと思いました。

アウトソールにはグッドイヤー・ウェルテッド製法の刻印が入っております。以前に聞いた話では、ハンドソーン・ウェルテッド製法で作っても、刻印はグッドイヤー・ウェルテッド製法になるとのお話でした。

惜しいのは、ドレスシューズにしては出し縫いが粗めな点でしょうか。他ブランドでも、このくらいのピッチのドレスシューズは珍しくないのですが、ラオス工場がなかった頃の、神匠さんの出し縫いはもっと細かかったのですよね(笑)。あと、コバ目付も、より細かく、クッキリ入れれば、見栄えが良くなるのになと思いました。
肝心の履き心地については、まだ室内で試し履きしただけなので、正当な評価ができません。これから履き込んで、その真価を体感したいところですね。そして率直な!感想を、神匠さんを取り扱う日本法人、神岡さんへフィードバックしたいと思います!
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