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ビスポーク・シュー・メイカーに陽が沈み、そして新たな陽が昇る

テリー・ムーアさん

靴は誂えるのが当たり前だった時代があります。

その時代は靴職人さんが多い分、技術競争も激しかったでしょうし、顧客も注文靴を当たり前に履いておりますから、求められる履き心地、デザイン要求も、自ずと高かったのだろうなと推測されます。

レヴェルの高い職人さんと、レヴェルの高い顧客、そんなビスポーク・シュー・メイカー華やかりし頃を知る職人さんがおります。

しかしその職人さんたちも、現在では70代以上となり、ここ数年で一線を退く話を幾度となく耳にします。

イタリア一と謳われる、ガットのガエターノ・ヴァストラさんは数年前に引退されました。

パリのレイモン・マサロさんも数年前に引退され、昨年はウィーンのマテルナ靴店も代替わりされて、ゲオルグ・マテルナ親方は監修のような立場らしいです。

同じくウィーンのラヨス・バリント親方は今年、若くして亡くなられたそうで、ルドルフ・シェア&ゾーネのカール御代は今でも現場に立っているものの、もう90歳すぎですから、いつ引退されてもおかしくないと思われます。



そして、フォスター&サンのテリー・ムーアさん、もう数年前から週に数回の出勤で、勤務時間もフルタイムでなくなっておりましたが、最近になって、ついに監修と言う立場になったそうです……。

21世紀も10年目の現在、世界規模で、ビスポーク・シュー・メイカーは過渡期なのだなと感じさせられます。

ワルシャワの大ヴェテラン、タデウシュ・ヤヌシュキヴィチさんは今もご活躍中でしょうか。

そして、パリのモーリス・アルヌーさんはどうなのでしょうか。今もご健在なら、102歳のはず……。それで、気になってネットで調べてみましたら、今年の4月に大往生されたと言う記事を、ここここで読みました。本当に過渡期ですね……。

果たして、アルヌーさんはいつまでお仕事をされていたのでしょう?僕が6年前にパリに行った際は、まだ現役のご様子でした(会えなかったけど)。

そして、アルヌーさんには永島珠野さんと言う日本人弟子がおり、永島さんはパリにアトリエを構えているようです。

ビスポーク・シューズ職人を志すのが、本場の欧州より日本人の方がずっと多いのも、過渡期現象の一種なのかもしれません。
フォスター&サンの中核は、かなり前から日本人職人の松田笑子さんが担っておりましたが、これからはいよいよ、本格的に松田さんの時代となりそうです。

ここ10年ほどで日本人靴職人さんが爆発的に増えましたが、これからはこの職人の皆様が、世界のビスポーク・シュー・メイカーを引っ張っていくのか、それとも日本だけのブームとなるのか、そのご活躍に注目です。

テリー・ムーアさん

もっとも、高級靴を趣味にして10年そこそこ、たかだか30代前半の若造(それとも30代のおっさん?笑)の僕が言う事じゃないのですが……。

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