… 山下大輔 web versionのサイト更新報告 山下大輔の日記 …

「Men's Ex」09年2月号の名靴対決

CATEGORY靴・服飾
今月号の「Men’s Ex」の靴特集、充実の内容なだけに、今でもじっくり読んでおります……。

しかし、「対決」と書きながらも勝敗はつかない。「マジンガーZ対デビルマン」より続く、この手の企画のお約束です。

僕なんかの世代ですと、「高橋名人VS毛利名人」を思い出しますね。ええ、もう僕、ファミっ子でしたから(ヘタだったけど)。「スターソルジャー」裏面での、ビッグスターブレインの名前はメガゾルダブレインと言うのです。毛利名人は1秒間に14連射です。高橋名人は子供の頃、洗濯機に付いている手動脱水機に、腕を巻き込んでしまった事があるのです。高橋名人は声がでかくて、ハドソンに入社できたのです。ゲンコツを丸ごと口に入れられるのは、どなたでしたっけ?(←最後の二つは某マンガによるフィクションです。念の為……)

話を戻します。

もちろん雑誌ですから、業界とのお付き合いがあって下手な事は書けないでしょうし、勝敗をつけられないのは理解できます。でもそれなら、「対決」じゃなくて「解説」、「判定」じゃなくて「結論」、と書けば良いのに、とも思います。

もっとも、実際、それぞれ特色が異なったり、どちらも似たようなレヴェルだったりで、甲乙付け難い対決が多いのも事実ですね。または、クォリティが上でも価格も上で、品質とコストパフォーマンス、どちらを重視するかで判断が難しいケースもあります……。

でも、そんな中でも、僕としては、「こちらの方が上だろ~」とハッキリ思ってしまうのが、いくつか見受けられますね。

ホ○ル&マ○クスVSガジア○ノ&ガ○リングとか、アルフレ○ド・サ○ジェントVSチ○ニーとか、ヴォ○シュVSステフ○ノ・ベ○メルとか、オ○ツカ・M○5VS三○山長とか、クロケ○ト&ジョ○ンズVSチャ○チとか。

オ○ツカ・M○5VS三○山長以外は、なぜか価格が○い方が勝っている不思議です。

ただ、これは、足とラストの相性や、デザインは考慮しない話です。足との相性やデザインについては、人それぞれですから……。

まあでも、いずれもさほど大きい差ではありませぬ。どれも良い靴です。

全体的な内容としては、興味を引く情報も多くて楽しめました。

ガジアーノ&ガーリングのアンティーヴ、クラシックながらも遊び心あるデザインで、この茶目っ気が良いですね。ガジアーノ&ガーリングのビスポークは、ダイヤ型のパーフォレイションが丸型よりもハードな印象で、これも目を引きます。

とは言え、「英仏ビスポーク靴対決」と銘打ちながらも、なぜかオーストリアのサン・クリスピンが登場している初歩的ミスはどうかなと(笑)。

それに、三陽山長のコバの拡大写真、ヤハズと書いてありますけど、この写真のモデルについては、ヤハズじゃなくて普通の仕上げですよね。

他にも、タニノ・クリスチーがトウスプリング確保となっておりますが、写真を見る限り、トウスプリングは全然ないですね。実物はどうなんでしょう?

ジャラン・スリウァヤにしたって、掬い縫いがハンドってだけで、これをハンドソーン・ウェルテッド製法とは、普通は言いません。仕上げだって結構雑です。それでも、コストパフォーマンスは高いと思いますが。

突っ込みたくなる箇所があるのも、仕方ないんですかねー………。

それにしても、本当、この雑誌や「Begin」は以前から、「天才」と言う言葉をやたらと安売りしますね~!特に若い職人さん(デザイナーもかな?)がデヴューを飾ると、かなり高い確率で「若き天才」と紹介されたりします。

中には本当の天才もいるのかもしれませんが、正直、その作品を見る限り、明らかに天才ではない職人さんがいるんですよね。そもそも天才なんて、そうおいそれといないから天才なんじゃねーの?これまで一体何人、この雑誌から天才が出たのでしょう?

ドラフト前のプロ野球界以上に節操がない、天才の特大セールです。
関連記事

COMMENTS

2Comments

There are no comments yet.

TARO

どうもあけましておめでとう。

そうそう、言葉の安売りは最近多いですね。

○○のイチロー ○○のタイガーウッズとか何人いたことかw
時代の寵児 とか 平成の怪物 とか

大量生産中。

  • 2009/01/12 (Mon) 00:48
  • REPLY

山下大輔

>TAROさん
ども~、あけましておめでとう。

いや~、たくさんいますね。○○のイチローは巨人だけでも、堀田(名前が同じなだけ)、斉藤、亀井。
他にも、内野手で左の巧打者タイプなら、いとも簡単に「篠塚二世」(笑)。
小田は眼鏡をかけてる捕手ってだけで、「古田二世」になってましたな(笑)。
僕が子供の頃は、左の速球派投手は、よく「江夏二世」になっていました(笑)。