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Santa Eulalia and Xanco in Barcelona(バルセロナのサンタ・エウレリアとサンコ)

サンタ・エウレリアの工房

【Santa Eulalia(サンタ・エウレリア)】
住所:Passeig de Gràcia, 93, 08008 Barcelona
価格:ビスポーク・スーツ、2,700ユーロ~。ビスポーク・シャツ、450ユーロ~。

ビスポーク・スーツは仮縫い3回、2カ月で完成。ビスポーク・シャツは仮縫い無し、1ヶ月で完成。1843年創業の老舗で、現在のオーナーさんで4代目になります。ビスポークはメンズのみですが、高級既製服はメンズとレディース両方あり、取り扱いブランドもブリオーニ、イザイア、キトン、フェンディ、ジヴァンシー、ニール・バレット、アレキサンダー・マックイーン、トム・フォードなどなど、ドレスからカジュアル、さらにモードまでヴァラエティに富んだ品揃えです。英語可。


サンタ・エウレリアのアレハンドロ・カミノさん

お店をご案内して下さった、ディレクターのAlejandro Camino(アレハンドロ・カミノ)さん。販売スタッフさんの中には、日本人の方もいらっしゃいました。


サンタ・エウレリアの工房

ビスポーク・スーツとビスポーク・シャツ、ともに地下一階にある自社工房製です。僕が見たスペインのビスポークの工房では、もっとも広かったです。


サンタ・エウレリアの工房

僕が伺った際は帰り際だったので、職人さんの数は少ないですが、実際はもっといらっしゃいます。


サンタ・エウレリアのビスポーク・スーツ作成中


サンタ・エウレリアのビスポーク・シャツ

ビスポーク・シャツは前述のとおり450ユーロからで、襟付や袖付など、要所は手縫いです。そしてなんと!別途600ユーロ~で総手縫いのシャツも作って下さいます。

NORMAN VILALTA and RAMON CUBERTA in Barcelona(バルセロナのノルマン・ヴィラルタとラモン・クベルタ)

ノルマン・ヴィラルタさんのサンプル

【NORMAN VILALTA(ノルマン・ヴィラルタ)】
住所:Enric Granados 5, Barcelona
価格:ビスポーク・シューズ、3,500ユーロ~。既製は870ユーロ~。

仮縫いは少なくとも2回で、仮縫いのたびにトライアルシューズを作成。1年で完成。今年から日本でも既製靴の販売が開始されています。英語可。


ノルマン・ヴィラルタさんとフェルナンド・ナフリア・アスコリサガさん

右が71年生で創業者兼職人のNorman Vilalta(ノルマン・ヴィラルタ)さん、左が76年生まれでノルマンさんの片腕、Fernando Nafría Ascolizaga(フェルナンド・ナフリア・アスコリサガ)さん。
ノルマンさんは母国のアルゼンティンでは弁護士をされていたそうですが、休暇でフィレンツェを旅行した際にハンドメイドシューズを知り、靴職人を志すようになったとの事。そしてフィレンツェのサスキアとステファノ・ベーメルで修行し、2004年にバルセロナで独立開業されました。なお、ベーメル時代には、ステファン・ジムネズさんにも靴作りを学んでおります。

「トラッドにこだわらず、新しいスタイルや方法をどんどん試して行きたい。大事なのはトラッドではない。大事なのは、知識を改良し、より進化させていく事だ」

ノルマンさんがそう話すとおり、他では見られないデザイン、新しい発想による靴作りが特徴のブランドです。


ノルマン・ヴィラルタさんのパンチド・キャップトウ

ノルマンさんのブランドは4つのラインがあり、上画像はごくクラシックなコレクションである、Nº5(ナンバー5)コレクションのビスポーク・サンプル。同デザインで既製もあります。ナンバー5とは、ノルマンさんのお店がある番地ですね。

このコレクションのハウススタイルはアシンメトリーとの事で、このサンプルも、一見、ごく普通のパンチド・キャップトウですが……。


ノルマン・ヴィラルタさんのパンチド・キャップトウのヒール


ノルマン・ヴィラルタさんのパンチド・キャップトウのヒール

よく見ると、ヒールのデザインが左右で違っております。


ノルマン・ヴィラルタさんのアウトソール

アウトソールのペイントも凝っていますね。


ノルマン・ヴィラルタさんのオリジナルインソックス

そして、このクッションを仕込んだオリジナルインソックスも、トラッドにこだわらないノルマンさんらしいです。

なお、ビスポークはアッパー革にアノネイ、底材はレンデンバッハやスペインのタンナーを使用。芯材もスペインのタンナーを使用。フィラーはコルク、シャンクはレザーと木製を合わせて使用。既製靴のソールはイタリアのタンナーです。


REILLO, Alberto Reventun, Burgos in Madrid(マドリードのレイッツォ、アルベルト・レヴェントゥン、ブルゴス)

レイッツォの店内

【REILLO(レイッツォ)】
住所:C/ Monte Esquinza, 14, 28010 Madrid
価格:ビスポーク・スーツ、1,800ユーロ~。ビスポーク・シャツ、190ユーロ~。

ビスポーク・スーツは仮縫い2・3回、1ヶ月半で完成。ビスポーク・シャツは1ヶ月で完成。英語不可。


レイッツォの親方

店主で職人のJosé María Reillo(ホセ・マリア・レイッツォ)さん。


レイッツォのビスポークサンプル

ビスポーク・スーツのサンプルです。


レイッツォの賞状

店内にはレイッツォさんが持つ証書がたくさん飾られており、その一つは、1975年にローマで開かれた、マスターテイラー世界大会の参加証明書でした。


Manuel Calvo de Mora and Jaime Gallo in Madrid(マドリードのマヌエル・カルヴォ・デ・モラとハイメ・ガイヨ)

カルヴォ・デ・モラの店内

【Manuel Calvo de Mora(マヌエル・カルヴォ・デ・モラ)】
住所:Calle de Ayala, 10, 28001 Madrid
価格:ビスポーク・スーツ、3,000ユーロ~。ビスポーク・シャツ、250ユーロ~。

ビスポーク・スーツは仮縫い2・3回、2カ月で完成、要望があれば1ヶ月半も可能。注文日から20日後に初回の仮縫い、それから20日後に2回目の仮縫い、さらに20日後に完成が目安だそうです。ビスポーク・シャツは仮縫い無しで1ヶ月で完成。英語は少し可能です。


マヌエル・カルヴォ・デ・モラのマヌエルさん

僕が訪問時は65歳、店主のManuel Calvo de Mora(マヌエル・カルヴォ・デ・モラ)さん。お父様もテイラーで、スペインのCabeza del Buey(カベサ・デル・ブエイ)と言う町で修行したそうです。


マヌエル・カルヴォ・デ・モラのアルベルトさんとセサルさん、村上さん

左が息子さんで77年生のAlberto(アルベルト)さん、右がその弟さんで、81年生のCésar(セサル)さん。お父様のマヌエルさんも含め、親子三人とも裁断と裁縫、ともにできる職人さんです。
そして中央が、日本語通訳のために来て下さった、スペイン人と日本人のハーフの村上英理香さん。


マヌエル・カルヴォ・デ・モラのビスポークサンプル

ビスポーク・スーツの完成品です。羽のようにふわっとフィットした服が信条で、特に首と肩周りには気を使って作るとの事です。ボタンは天然素材のみを使用。


マヌエル・カルヴォ・デ・モラのポケット

特に要望がなければ、腰ポケットはスラント、そしてやや曲線を描くのがデザインの標準仕様だそうです。特に機能的な意味はなく、あくまでデザインとの事。


Wesley and Ayres Bespoke Tailor in Lisboa(リスボンのウェズリーとアイリス・ビスポークテイラー)

ウェズリーの工房

【Wesley(ウェズリー)】
住所:Praça Duque de Saldanha 11, 1000-117 Lisboa
価格:ビスポーク・スーツ、2,500ユーロほど。MTMスーツ、550ユーロ~。MTMシャツ、110ユーロ~。

ビスポーク・スーツは仮縫い2回、1ヶ月~1ヶ月半で完成。MTMスーツとシャツは4週間で完成。1919年創業の老舗ビスポーク・テイラーです。英語可。


ウェズリーのパルマ・フェルナンデスさん

僕が訪問時は66歳で、工房長を務めるPalma Fernandes(パルマ・フェルナンデス)さん。10歳からテイラーだったお父様の下で修行を始め、23歳以降は5つのテイラーを渡り歩き、96‐99年にはアンゴラにてテイラーリングを指導。そして03年から、このウェズリーにて勤務しているそうです。


ウェズリーのルイス・ディアスさん

英語で通訳して下さった、86年生でカスタマー・マネージャーのLuis Dias(ルイス・ディアス)さん。


ウェズリーのビスポークサンプル

ビスポーク・スーツのサンプルです。このモデルはゴージやウエストのシェイプ位置を高めに設定し、スタイル良く見せるようにしたとのお話でした。


ウェズリーのビスポークサンプル

こちらもビスポーク・スーツのサンプル。クラシックな中にも、現代的にアレンジしていくのがハウススタイルとの事でして、飾られているスーツは、どれも奇をてらわない、普遍的なデザインでした。


ウェズリーのカッティングルーム

店舗のすぐ近くに工房があります。パターンメイキングについては、ポルトガルにAcademia Maguidal(アカデミア・マギダル)と言うテイラーリングの学校があり、その学校でのシステムで作るとのお話でした。そしてパルマさんも、そのアカデミア・マギダルで学んだそうです。