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Korbinian Ludwig Heß in Berlin, Lotte Post and Dieter Betz in München(ベルリンのコービニアン・ルードヴィッヒ・ヘスとミュンヘンのロッテ・ポストとディーター・ベッツ)

コルビニアン・ルードヴィッヒ・ヘスさん

【Korbinian Ludwig Heß(コービニアン・ルードヴィッヒ・ヘス)】
住所:Hohenzollerndamm 201, 10717, Berlin
価格:ビスポーク・シューズ、4,000ユーロ~。

【Lotte Post(ロッテ・ポスト)】
住所:Klenzestraße 58, 80469 München
価格:ビスポーク・シューズ、セメント製法で1,500ユーロ~。

6-8ヶ月で完成。仮縫い時はトライアルシューズを作成。ヘスさんは英語可で、ポストさんが英語可については不明です。

以前にもご紹介した、Korbinian Ludwig Heß(コービニアン・ルードヴィッヒ・ヘス)さんとLotte Post(ロッテ・ポスト)さんによるビスポーク・シュー・メイカー、Post & Hess(ポスト&ヘス)ですが、2017年5月23日現在、ヘスさんはベルリンにて活動し、ポストさんは引き続きミュンヘンの同店にて活動と、形態が異なっております。

そして、今回の記事は僕が伺った当時の、お二人で活動していた頃の内容となる事をご了承下さい。

さて、冒頭画像がコービニアン・ルードヴィッヒ・ヘスさんでして、僕が伺った当時は29歳。当時のお店では、ハンドソーン・ウェルテッド製法のビスポーク・シューズの、製甲以外の工程を担当しておりました。ヘスさんはベルリンのキルスティン・ヘネマンにて、セメント製法の製靴技術を習得し、その後、ルドルフ・シェア&ゾーネにてボトムメイカーとして勤務(もちろん、ハンドソーン・ウェルテッド製法)。そして、2013年にこのミュンヘンにて、ロッテ・ポストさんとともにお店を開業しました。

ロッテ・ポストさんは製甲全般とセメント製法のビスポーク・シューズを担当。開業以前はウィーンのKudweis(クドワイス)にて修行されたそうです。なお、ポストさんは僕が伺った時は残念ながら不在でした。


ポスト&ヘスのビスポークサンプル

ハンドソーン・ウェルテッド製法のサンプルシューズです。コードヴァンも取り扱っておりました。底材は、アウトソールはレンデンバッハ、インソールにはキルガーを使用です。


ポスト&ヘスのビスポークサンプル


ポスト&ヘスのビスポークサンプル

そして、セメント製法のサンプルシューズです。


ポスト&ヘスのビスポークサンプル


Bespoke clothing shop in Frankfurt(フランクフルトのビスポーク服飾店)

アトリエ・ベヒトフの店内

【Atelier Bechtloff(アトリエ・ベヒトフ)】
住所:Mörfelder Landstr.65, 60598 Frankfurt am Main
価格:ビスポーク・シャツ、210ユーロ~。

初回注文時は最低要3着注文。仮縫いは平均2回で、仮縫い時は仮縫い用のシャツを作成、2週間で完成。英語可。

フランクフルトのお店については旅の最中にちょっぴりご紹介しましたが、今回、改めてご紹介致します。


アトリエ・ベヒトフのサンプル

1943年生まれで、1965年にお店を創業したオーナー兼職人のKurt Bechtloff(クルト・ベヒトフ)さん。採寸とパターン作成を担当しております。


アトリエ・ベヒトフの職人さん

店舗奥に工房があります。ビスポーク・シャツ店として注文を受け付けているだけでなく、他店からの外注も請け負っております。


アトリエ・ベヒトフの職人さん

Petrocchi and Bocache & Salvucci in Roma(ローマのペトロッキとボカケ&サルヴィッチ)

ペトロッキの店内

【Petrocchi(ペトロッキ)】
住所:Vicolo Sugarelli, 2, 00186 Roma
価格:ビスポーク・シューズ、ハンドソーン・ウェルテッド製法の場合は1,500ユーロ~。マッケイ製法の場合は800ユーロ~。既製靴、メンズは500ユーロ~、ローファーは400ユーロ~、レディースは300ユーロ~。

仮縫い無し、3ヶ月で完成。マッケイ製法の場合、出し縫いはマシンです。1946年創業で、1956年にはミュンヘンで開催された靴コンテストにて、創業者のチット・ペトロッキ氏は金メダルを受賞しております。そして、その時に銀メダルだったのが、ワルシャワのブルノン・カミンスキー氏です。過去にマルチェロ・マストロヤンニ、アンソニー・クイン、フランチェスコ・ロージなどが顧客だった事でも知られております。英語可。


ペトロッキの職人

現在のペトロッキにて親方を務める、Marco Cecchi(マルコ・チェッキ)さん。二代目当主だった、先代のBruno Ridolfi(ブルーノ・リドルフィ)氏は2010年に引退しておりますが、その娘さんであるDaniela(ダニエラ)さんは現在も勤務しております。


ペトロッキの店内

ラストは木製のみを使用です。


ペトロッキの釣り込み

釣り込みを終えた状態で、この後にコルクフィラーとレザーシャンクが仕込まれます。そして、レディースについてはメタルシャンクを使用するそうです。


ペトロッキのサンプル

サンプルシューズでして、やはりイタリアの老舗らしく、ショートノーズで幅のあるスクエアトウやラウンドスクエアトウが多いです。アッパー革にはフランスかイタリア製、底材はイタリア製を使用です。


Stivaleria Mercurio in Roma(ローマのスティヴァレリア・メルクーリオ)

メルクーリオの工房

【Stivaleria Mercurio(スティヴァレリア・メルクーリオ)】
住所:Viale Tor di Quinto, 119–00191 Roma
via G. L. Lagrange, 10 – 00197 Roma

5カ月で完成。仮縫い時はトライアルシューズを作成。

メルクーリオの工房は、ブーツ製作が最初の一歩だった、創業者のマルティーノ・メルクーリオ氏によって1932年に設立。乗馬するCarabinieri(カラビニエリ、イタリア国家憲兵隊)や、イタリア大統領警備隊のためのブーツを作り、その製造技術は息子であるアントニオさんとジュゼッペさんに受け継がれています。そして、この工房ではガット最後の職人で、イタリアや海外でも著名なガエターノ・ヴァストラ氏もアントニオ・メルクーリオさんとともに働いていました。
ローマには工房兼店舗とショールームの二店舗があり、記事はViale Tor di Quinto, 119–00191 Romaの工房の様子です。工房は国防警察の施設内にあるため要アポイントメントで、入る際はパスポートの提出も求められます。英語可。


アントニオさんとマルティーナさん

二代目当主のAntonio Mercurio(アントニオ・メルクーリオ)さんと、マネジメントを務める娘さんのMartina(マルティーナ)さん。


初代メルクーリオさん

初代であるMartino(マルティーノ)さんの写真です。


若かりし頃のアントニオ・メルクーリオさん

そして、30歳頃のアントニオさんの写真です。アントニオさんが初めて靴を作ったのは14歳の時だとか。


Tommy&Giulio Caraceni in Roma(ローマのトミー&ジュリオ・カラチェーニ)

トミー&ジュリオ・カラチェーニの工房

【Tommy&Giulio Caraceni(トミー&ジュリオ・カラチェーニ)】
住所:Via Campania, 61, 187 Roma
価格:ビスポーク・スーツ、3,800ユーロ~。

仮縫い3回、1ヶ月で完成。ミラノのA.カラチェーニと並んで、イタリアでもっとも著名なサルトリアですね。英語可。


アンドレア・カラチェーニさん

僕が伺った当時は28歳、二代目当主であるトミー・カラチェーニ氏のお孫さんで、工房をご案内して下さったAndrea Caraceni(アンドレア・カラチェーニ)さん。同店の四代目当主予定の方です。


トミー&ジュリオ・カラチェーニのサンプル

トミー&ジュリオ・カラチェーニのサンプルスーツ。ショルダーラインは少しシャープに、ウエストシェイプは緩やか、そして3つボタンスーツなら、一番上のボタンは少し隠れるぐらいのラペル返りがハウススタイルとの事です。

縫製とボタンホールはシルク糸、ボタン付はコットン糸を使用です。そして、大抵、ショルダーパッドは中厚から厚めで、ナポリのテイラーリングよりも英国のテイラーリングにより近いとのご説明でした。もっとも、これについてはお客さんの体型や要望するスタイルによって異なるのでしょうね。